今回は憲法の「両院の組織上の差異」について確認します
◆衆議院
・任期=4年(解散あり)→[憲45条]
・定数=465人
(うち289人が小選挙区選出議員、176人が比例代表選出議員)
・資格=25歳以上
・選挙区=小選挙区/比例代表区
◆参議院
・任期=6年(解散なし)→[憲46条]
・定数=248人(うち100人が比例代表選出議員、148人が選挙区選出議員)
・資格=30歳以上
・選挙区=都道府県単位の選挙区+比例代表区
これらは全て”憲法”で定められているものではない点に注意したいです
[憲43条2項]両議院の組織
[憲44条]議院及び選挙人の資格
[憲47条]選挙に関する事項の決定
これらはその都度、”法律”で定めるとしています
ここの法律とは「公職選挙法」です
選挙については一般知識でも聞かれる可能性があるので大まかな歴史的な流れもおさえておきます
◆衆議院議員の選挙制度
公選法は1950年(昭和25年)に制定され、以来1994年(平成6年)まで中選挙区制を採用、この制度は各選挙区に割り当てられる議員定数を原則として3〜5人とするものです
中選挙区制は1994年の選挙制度大改正にて廃止、背景には党内の派閥対立を招いたことや、選挙運動費の高額化などがあったとされます
そして現行制度の「小選挙区比例代表並立制」となります
この制度は一部を小選挙区、残りを比例代表制とする組合せで、それぞれが独立した選挙となります
→小選挙区の投票権と、比例代表制の2票が与えられる
◆参議院の選挙制度
参議院に解散はありませんが、3年ごとに半数が入れ替わる(3年に1回定数の半分を選ぶ)
参議院は1983年まで全国単位の選挙区で「全国区」としていましたが、1983年以降に「比例代表区」となりました
有権者は政党名、候補者名簿の個人名のどちらを投票用紙に記入はしてもよいが、どちらもまずは「グループとしての政党」の票にカウントされる
→各政党の総得票数に比例して当選人の数を配分する「ドント方式」により、それぞれの政党の当選人の数を定め、各政党に配分された当選人の数の中で、各政党ごとに得票数の多い順に当選人を決定します
(特定枠の候補者があるときは、特定枠に記載されている候補者を上位若しくは、名簿記載の順位で当選人とする)
次回も選挙制度をもう少し細かくみていきたいと思います📝